本格的な海水浴シーズンに先立ち、知っておきたいのが“海の危険生物”の存在です。神奈川県の湘南海岸に打ち上げられていた“青い物体”は、刺されると激しく痛み重症化することも…。富山湾にはトゲに毒がある生物が大量発生しています。今年、この“海の厄介者”は例年より姿を見せるのが早いといいます。どのような対策が必要でしょうか。
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9日、神奈川県鎌倉市のビーチには、夏を先取りして海を楽しむ人の姿がありました。しかし、そこに現れる危険な生き物に注意が必要です。新型コロナの分類が5類へ移行し、今年の夏は行動制限のない楽しい夏となりそうですが…“海の厄介者”が姿を見せ始めています。
ビーチにいる人からは、この“海の厄介者”について、「腫れますよ。恐ろしく痛い」「子どもが刺されたら怖い」という声が上がりました。
先月、神奈川県の湘南海岸に“青い物体”が打ち上げられていたといいます。「カツオノエボシ」というクラゲの仲間です。細長い糸のような毒針を持っていて、刺されたときの激しい痛みから、別名は「電気クラゲ」。例年、ゴールデンウイーク明けから増えるといいますが、「4月の中旬頃に、浜にたくさん打ち上がっていました」という人も。
今年は、例年より姿を見せるのが早いといいます。
“知人が刺され救急搬送される事態になった”という女性は、「(知人は)足に力が入らなくなって、歩くのもしんどくなって、意識ももうろうとしてきて」と、当時の状況を語りました。カツオノエボシに刺されると、重症化する恐れがあります。今年は南風が吹く日が多いため、風に流されて例年より早く現れているということです。
新江ノ島水族館 展示飼育部クラゲ担当 渡部舞さん
「青くてきれいなので触りたくなるが『触らない』。肌が直接出ないような対策が必要になると思います」
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さらに今年は、トゲに毒があるウニの仲間「ガンガゼ」が富山湾に大量発生しています。
魚津水族館 飼育員 木村知晴さん
「急に50個体以上見つけたということで、正直驚きました」
ガンガゼは例年、冬の水温に耐えられず死んでしまいますが、今年は水温が高かったため、冬を越せる個体が多かったといいます。
千葉県館山市の海岸でも、約8年前からガンガゼが増加。ガンガゼが海藻を食べ尽くしてしまい、魚が産卵できる場所が減っていたといいます。
沖ノ島ダイビングサービス マリンスノー 岡本正和さん
「サザエ、アワビの育成に影響が出てしまう」
そこで、岡本さんはダイビングの参加者と一緒に、ガンガゼの駆除を行うイベントを開始しました。これまでに3万匹ほど駆除したといいます。
岡本正和さん
「岩のすき間に(ガンガゼが)入っているので、それでケガをする可能性もあります」
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海水浴シーズンに向けて姿を見せ始めている“海の厄介者”たち。思わぬケガをしないよう注意が必要です。
(2023年5月10日放送「news every.」より)
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